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連絡帳

sssahiro@gmail.com


元号が変わったってきっとみんなすぐに慣れるし、身長があと2センチ高かった世界にも、瞳がコバルトブルーだった世界にもいけやしないし、いずれ人は死ぬ。

高速道路から見える山々が夜の東京のビル群に変わって安心してしまった。わたしはもうダメなのかもしれない。

 

最近たまに猫が死んだ時の気持ちを思い出す。ふわふわの温かい毛の塊だったものが、旅館でこっそり触ったキツネの剥製みたいにひんやりとかたくなっていた。いつもわたしの布団の上に陣取る時と同じまあるい寝相のまま。妹は泣いていたけど、わたしは特に泣かなかった。

 

強い光ほどくっきりとした影を落としてさ

 

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地に足ついても耳がヘン

「サラダをフォークで食べるのって難しいよね。特に水菜とかの細いやつらは隙間をくぐってお皿に戻りやがる。」

そう言いながら細くて長い手をまっすぐに上げて、「お箸下さーい!」とよく通る声を響かせた。

小洒落た居酒屋らしい仄暗い店内のオレンジの灯りが長い爪についた石をピカピカと光らせて、わたしは授業中に鏡が反射する午前中の太陽のことをぼんやりと思い出していた。

「ねーえ、ちー聞いてる?隣の席のアレなんだろう。なんか炙ってる。あっ、お姉さーんアレなんですか?炙りシメサバ?じゃああれひとつくださいー!ちーシメサバ食べるよね。頼んだ。」

勢いに圧倒されつつも「知ってる。」と笑いながら返した。

 

 

 

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展望台からよくSNSで見かけるような色合いの空を見た。

一番星を見つけて指をさしたつもりになっていたけど、じーっとそれを見つめるうちにどんどん大きく降りてくる。

「↑羽田空港」と書いてあった。

 

 

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起きてすぐに夢の内容を検索欄に打ち込むのは全てのことに理由があると信じているから。

 

 

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 シメサバあんまり好きじゃない

メモ

砂糖をたくさん入れてもカフェオレは苦かった。最後のひとくちだけが救いのように甘ったるく、冷めても底だけが温かかった。

 

午後一番のサイゼリヤの店内に射し込む太陽は少し懐かしくて心がずいぶん遠くにぷかぷかと飛んでいきそうになる。

 

最後のひとくちも遠慮なく食べてしまえる人とのご飯は味に関係なくとってもおいしい。

 

メリーゴーランドの中からの景色はかわり映えしないけど、観覧車から見える景色は一度も同じだったことがない。

 

新しく買った香水はあんまり使わずにいて、結局甘ったるい匂いの香水ばかりをつけている。ワンプッシュ増えたけども。

 

2017.2.4 am2:05

そう

誰が見ていようと見てなかろうとわたしはわたしのことを書かなければいけない気がする。

どこからの視線がどうだとかそういうことはほとんど無視をしなければいけない。

理由なく泣くこともあるし、それが完璧にアルコールのせいだけではないことも実際のところある。

それを全て理解してほしいと言いはしないけども責めたりされる部分ではないと思っている。

一晩中泣き尽くした頭痛を知らない人もあれば、何事もなかったかのように朝に目の腫れをすっかりなくしてしまう人もいるし、そればかりは本当にどこからも、どこに対しても、誰からも、誰に対しても、攻めようがない。

仄暗い喫茶店で小さなカップに入った飲みなれないコーヒーを、ショットグラスのように飲み干した。夕陽はあっという間にどこか別の国へと行ってしまった。

ものごとが滞りまくっていて、その中でもかろうじて人と関わる部分は、なんとかしなくちゃと動けるんだけど、肝心なところを放ったらかしにしているせいで、自分のやりたいことややらなくちゃいけないことがズンズンと、土に埋もれて手が届かなくなって、どうもない小さな嘘を撒き散らして、言いたいことを言うのもかったるくて、毎日寝て起きてもなんにもリセットされてなくて、わかってるのにってことばかりがのし掛かって、途中で考えるのを止めたものごとたちばかりが表情もなく、ジリジリと詰め寄ってきて、部屋の床の狭さと比例して、気持ちの空の青が減ってく。

大きなピザがどんどんと冷めていく。

ゴムのように硬くなったモッツァレラチーズが重たそうに乗っかってなにも言わずにこちらをじっと見ている。

 

上座だとか奥の席がソファだとかそういうことは関係なくいつもわたしは入り口の見える席に座りたい。うまく当てはまる言葉がわからないけど、瞳の多動症とでも言おうかなにか常に動いてるものを見ていないと落ち着かない。それが氷が溶けるのでも、子供が走り回るのでも、誰かにキスされるのでも同じこと。壁をじっと見るのは耐えられないけど、ガラスは液体で常に動いてるんだよって教えてくれたでしょ。少しずついろんな呪縛が解けていってるような気もする。

 

そんなことないよって言うとき、本当にそんなことないんだけど、口ではそう言っていても耳に入ってくるそんなことないよって言葉はどこか嘘っぽく聞こえて、あれ?本当にそんなことないのかなって、そんなことなくなくなってくる。

 

どんなにやわらかくて大きくてあたたかい幸せをもらったって、この間もらったかたくて小さくてつめたい棘が残ってるから、そんな幸せも膨らまし粉で膨らんでるだけのスカスカな幸せに見えてしまう。

  1. ちいさな幸せをたくさんいれたビーズの枕ですんやり眠りたい
  2. 冷えた夜の透明な空にぴかぴかと瞬く色のメモを取ってる
  3. ラメ入りのペンで書いた☆(星マーク) 隣のページで流星になる
  4. 帰り道 ピンクの家の蜂の巣の蜂蜜の味がずっと気になる
  5. 台所の塩の瓶を覗いてもちっとも海の匂いがしない
  6. 口ずさむ歌がなぜかどこまでも回り続けてサビが来ない
  7.  金曜日 プラネタリウム見に行って土曜の午後の夢を見る
  8. 重々しい大使館の柵に巻くレースのリボン 108円
  9. 物陰にアレ見た気するたぶんそう自信ないけど蛇の抜け殻