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今さらあの子になりたいなんて思いたくないよ そんなこと1ミリも思わせない人と毎日を過ごしたい あああなんだかもう全部面倒になってるけどベッドの中ひとりでぐるぐる考えるのだけは疲れても終われないんだな 思ってたのと違うって言い続けて22年経ってしまった もっと目が大きかったらとかもっと肌が白かったらとかもっと脚が長かったらとかもっと胸が大きかったらとか思いながらもお腹は空くし眠いし好きな人とセックスしたいしそういう溝を埋めることがしあわせだってわかってるけどなんにもわからないや 雨ばっか降りやがってクソ
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どんなに自分をすり減らして水をあげても花が咲かないならそれは愛なんかじゃない気がする これが愛だとしたら今後わたしはつらくなる一方だ 他人に期待しすぎないようにいつもいつも自分に言い聞かせてるけどやっぱり少しは期待したいしそうじゃないと二人で生きる意味なんてない だからこそ誰に泣かされても涙は自分で拭いたいと思うよ
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何がほしいのかわからないってことがわかってきた メリハリのない毎日も嫌じゃないしそれが良くない気がするのは周りの人がよく動いてるから 人と比べることはあんまりしてこなかったけど比べてみても結局自分に立ち戻るしかないんだしネガティブな意味ではなくどうでもいいと思う なんのために生きてるのかとかわかんないし何になりたいの?とか初対面の人に聞かれてもへらへら笑ってごまかすことしかできないけどそんなことを繰り返しててもお腹はすくし眠くなるしただ生きてるから生きるんだなとか適当な答えを出してまた外が明るくなるのを待つ 薄っぺらい毎日にも少しくらいの高低差はあるからそれで満足してる 満足してる気になってるだけかもしれないけどどうしようもないからなぁ またあのはじめて流れ星を見たときの気持ちみたいなのが生まれてくれたらいいのかもしれない
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本当に嫌だと思ってた小さなズレも一つの段差だと思ったら急に許せてしまった。汗ばんだみぞおちも、砂っぽい足の裏も、花火に集まる小さな虫も、溶けていくソフトクリームも、灯りのない一本道も、どうしようもないくらいに自分のことに思えた。いつも渦の中には何もなかったけど、たまにはこんなこんなにぎっしりと何かがあることもあるんだなって。忘れたくないし忘れることもなさそうな夜だったね。
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意味なんかないさ暮らしがあるだけ
本当にそうなのかなって思ってたけど、どうやらわたしはそうみたい。名前もない穴のようなものに嫉妬をしたりする自分が酷く醜く思える。逃げも迷いも見て見ぬ振りもやめたところでようやくゼロだ。校庭の砂場をトンボで平すのが好きだった。所詮、そういうことだったんだ。この文章だってなにかを言ってるようで、なんにも言ってない。それ以上もそれ以下もなくてただ毎日が