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何がほしいのかわからないってことがわかってきた メリハリのない毎日も嫌じゃないしそれが良くない気がするのは周りの人がよく動いてるから 人と比べることはあんまりしてこなかったけど比べてみても結局自分に立ち戻るしかないんだしネガティブな意味ではなくどうでもいいと思う なんのために生きてるのかとかわかんないし何になりたいの?とか初対面の人に聞かれてもへらへら笑ってごまかすことしかできないけどそんなことを繰り返しててもお腹はすくし眠くなるしただ生きてるから生きるんだなとか適当な答えを出してまた外が明るくなるのを待つ 薄っぺらい毎日にも少しくらいの高低差はあるからそれで満足してる 満足してる気になってるだけかもしれないけどどうしようもないからなぁ またあのはじめて流れ星を見たときの気持ちみたいなのが生まれてくれたらいいのかもしれない
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本当に嫌だと思ってた小さなズレも一つの段差だと思ったら急に許せてしまった。汗ばんだみぞおちも、砂っぽい足の裏も、花火に集まる小さな虫も、溶けていくソフトクリームも、灯りのない一本道も、どうしようもないくらいに自分のことに思えた。いつも渦の中には何もなかったけど、たまにはこんなこんなにぎっしりと何かがあることもあるんだなって。忘れたくないし忘れることもなさそうな夜だったね。
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意味なんかないさ暮らしがあるだけ
本当にそうなのかなって思ってたけど、どうやらわたしはそうみたい。名前もない穴のようなものに嫉妬をしたりする自分が酷く醜く思える。逃げも迷いも見て見ぬ振りもやめたところでようやくゼロだ。校庭の砂場をトンボで平すのが好きだった。所詮、そういうことだったんだ。この文章だってなにかを言ってるようで、なんにも言ってない。それ以上もそれ以下もなくてただ毎日が
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「幸せがなんだかわからないまま幸せになれるのかな。」「(大きく口を開いて)し・わ・わ・せ?」「ううん。し・わ・あ・せ。…あれ?し・わ・わ・わ・わ・わわわ…なんだっけ?」「あの子絶対やったよね。」「それわたしも思ってたー!」「目尻かな?」「たぶん目尻切って涙袋入れた。」「てかあの子結婚したの知ってる?」「えーまじで誰と?」「〇〇」「うっそ!ウケる」「 最近どう?」「最近?別に。まあまあじゃん?」「だよね。」「結婚したいとか思う?」「そりゃあ幸せになりたいよ。」「俺は将来の夢がお嫁さんっていう子、好きだけどなぁ。」「付き合ってる理由もないけど特に別れる理由もないし。」「いつまで続けるんだろうね。」「あー石油王と結婚したい。」「すればいいんじゃない?」「なにを?浮気?」「そう。幸せになりたいもん。わたしたちは。」「さっきの居酒屋で男の子に声かけられてさ、どうやらその子はわたしのことを知ってるのよ。でもわたしは全く覚えてなくてぽかーんってしちゃったのね。その時の顔見てかわいそうになっちゃって急に思い出したふりしたんだけどやっぱり全然知らないんだよね。」「えーそれナンパじゃん?タチ悪いよ〜」「会社の飲み会って言ってた。」「めっちゃ見てるよ。」「 」「そうだね。」