読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

連絡帳

sssahiro@gmail.com

2015年9月x日

しっちゃかめっちゃかな1日のことをこと細かに話せる近くて遠い人よ。
全部嘘で、全部本当。

-

目が覚めたらまず隣に寝ている2人の白いクマおはようの挨拶をする。
それから3時間くらいはベッドの上で天井をじっと見て過ごす。
枕と足の向きを入れ替えてまたじっと、なにも考えてないような顔をここで練習する。
起きたらまずは湯船にお湯をはる。
それを眺めながら歯を磨いて今日口にするであろう食べもののことを想像する。
目が覚めてから6時間と少し、まだ声を発していないことに気づき控えめに低い声で「あー」と言う。よし。
冷蔵庫の中を物色して鍋ごと冷やされたカレーを発見。
あたためてる間に目玉焼きを焼き、盛りつけてテーブルに運ぶ。
食べ終わったお皿を洗い、服を脱ぎながら風呂場に向かう。
大抵ものごとには(自分の中で)決められた順序というものがあって、それに則りお風呂に入る前にコンタクトレンズを入れる。
体を洗い、湯船で4時間寝る。
ふにゃふにゃになってお風呂から上がり、髪を乾かして水をたくさん飲む。
体重計に乗り、頷き鏡を見る。
しばらくそれを繰り返したのち服に着替える。(ちなみにこのあと家を出るまでに5回着替える。)
化粧をして髪の毛を整えてキッチンのワインをひとくち。
かばんを掴んで家を出て、電車に乗って人のたくさんいる街に行く。
高いビルの7階で待ち合わせをしたひととあんまりおいしくないごはんを食べながら今生きているひとが全員死んだ世界のことを話す。
大きな揺れる車に乗って山道を走る。
開けた公園で湖の蓮の花の中身を覗く。
9回目のデート、時計を割ったキラキラの石、白い靴下に透けるマニキュア、雨の日の花屋、やんちゃなあの子の信じてる宗教、裏返った下着などのことを思い出す。
名前を呼ばれ、帰るよと言われ少し駄々をこねてみる。
やっぱり詳細でいて、流れを全て追えるのは自分ひとりだけで向き合う時間なんだなと思う。
大きな道路でタクシーを拾い、ガヤガヤとした夜の街に戻る。
運転手の手が震えていた。
欲望と言うほどのものでもなく、ただそこにとどまる理由を探しているかのようにひたすら声をかける人たち。
そんなのがみんな早く年をとりますようにって祈りながら女の子たちのところに向かう。
季節も曜日も時間もわからないようなところに行っちゃいたいねーってそんなこと考えながら終電で家に帰る。
靴の中の砂を捨てて、鏡の前で指輪とピアスが合わせて8個あるかどうかの確認をする。
洋服は全部脱いでベッドに入り、クマにおやすみなさいを言って電気を消す。

(2015年9月の下書きより)