連絡帳

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買ったばかりの花を捨てる

透き通った深い紺色の夜の隣、窓越しに遠慮ない雨音が聞こえる。ツンと冷える鼻の奥にはいつのまにかすっぽりと11月がはまっているみたい。なんだか居心地の悪いままに日めくりのカレンダーは薄っぺらくなって、少しだけ着飾った殻の中でわたしの中身がカラカラと音を立てて自己主張をする。淡々と、近しい人たちから与えられた”そういう”言葉たちを等間隔に並べていく。手は小さく震えて無表情で涙だけがポツポツと正座のひざの上に重なっていく。匂いつきのトイレットペーパーで鼻をかんだ。きっとそれが今の全て。