連絡帳

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雨が雪に変わるところを見たくてパジャマにマフラーだけ巻いてベランダに出た。小さく風が吹いてしんしんと冷えていく体と裏腹に心の奥が沸々している。冬になっても庭の朝顔は屋根まで伝い、しなびた花が綺麗な青紫色で部屋を覗いてる。(2016.11.23)

 

目が覚めて一番に好きなひとに電話をかけた。雪が降ってる。薄く積もってる。11月の雪も札幌じゃめずらしくないのかな。電話は繋がんなくて、昨日の夜に明日は朝から仕事って言ってたのを思い出した。わたしも少し目が覚めてきた。雨よりかたくてやわらかい音が聞こえる。真っ白い空から真っ白い雪が真っ白い地面に落っこちるところを見てる。どっちが上でどっちが下かもあんまりわからないね。 (2016.11.24)

 

裸足のつま先がかじかんでいくのを感じながら暗いベランダでライターの火の揺らめきをじっと見つめる。煙草の煙と冬の白い息の見分けがつかない。iPhoneから流れるクリスマスソングは部屋の中に置き去りにされて、わたしは遠くの音に耳を澄ましている。本の続きが気になるけど今日はもうこのままベッドに行くつもりでいる。返事をしてない毎週末の誘いを思い出してほっとしてる。そのままわたしに慎重にならないでいてね。(2016.11.24夜)

 

剥がれてきたジェルネイルを除光液とヤスリを駆使して無理矢理落とすのももう慣れてしまった。しっくりこない爪の色にううんと唸りながら三回塗り直した。明日の準備で今日が潰れるみたいな生き方は嫌なんだけど、わたしはどうやら最近毎日がいつかの準備になってる。本当のところ夢の話しかできないよ。ここでいう夢は、寝てから起きるまでの間に見るほう。(2016.11.25)