2016-11-14 散り散りに 記録 光る猫を追いかけて どこまでも どこまでも ユートピアは いつだって すり減ったローファーの底の 音に 耳を澄ませ 確かに思う キスの合間に 朝の光の はためくカーテンが 微かに色づき 夢に忘れた 時計の針を ひとつ ひとつ 拾い集めて 伸びた袖口を 通り抜け 濡れたアスファルトが キラキラと ひるがえす たった今 黒い光に 包まれた ほんの一瞬 大きな愛が 目に見えた そんな気もした 午前9時